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第8回公演「春の鯛」

 

脚本と演出/田岡美和

出演/
飯田一之
大嶋健吾
加茂弘美

2008年12月19日(金)〜21日(日)

東松原ブローダーハウス

脚本の一部をご紹介します。

 冬の午後。夕方寄り。室内。居間。ちゃぶ台のわきに、女が一人、崩れたあぐらのような姿勢で、自分の足の裏をのぞきこんでいる。さすったりしている。

そこへ、手に荷物をさげた男1が入ってくる。

男1:
…なにやってんの
女1:
ん(顔上げて、気づく)、ああ。
男1:
いるんじゃん
女1:
あ?
男1:
呼んだんだけど。聞こえなかった?
女1:
(聞いてない)会えた?
男1:
…会えないよ。
女1:
ふはははは
男1:
…笑うねえ
女1:
ふはは
男1:
まあいいけど
女1:
そこそこ元気そうじゃん
男1:
そうかね。
女1:
あたしは今、うおのめが取れたところだよ
男1:
…あいかわらず、情緒がないね。
女1:
へっこんでんの。見る?
男1:
…見ないよ。
寒くないの?はだし
女1:
家ん中で靴下履くほどぼけちゃねえよ!
男1:
元気だねえ…
女1:
あーでもなんか変なかんじ(足の裏)
男1:
あの、座っていっすか?
女1:
あ?
男1:
えーと、ただいま?
女1:
「ただいま」?
男1:
…。じゃあ、こんにちは。
女1:
…ふん。
男1:
おじゃまします。

男1、女1のそばに腰をおろす。

男1:
(どっこらしょ)あああ…

…以下略